出版社 | KADOKAWA |
価 格 | 1,980円(税込) |
難易度 | 共通テスト~日東駒専・産近甲龍 |
目 的 | 速読対策 |
期 間 | 2ヵ月~4ヵ月 |
英文速読に必要な文章の読み方を学べる参考書である。必要最低限の語彙力語彙力『データーベース3000』程度は必要であり、最低限の英文法の基礎は必要であるが、特に重点的に学ぶのが接続詞の意味やパラグラフ・リーディングについてである。ただ、英文を訳していた段階から文章の意味をとらえながら訳す力をつけることで精読力を身につけることになる。
英文を速読できれば学習量を増やすことができる。例えば、500字長文を20分で読むことができるA君と40分かかるB君がいるとする。同じ時間勉強したとしてもA君の方がB君と比べて学習量が倍違う。この処理速度・処理量の差が難関大学と一般の大学生の違いである。企業が難関大学出身の生徒を積極的採用する理由に事務処理速度の速さを理由に挙げている場合がある。このことからも処理速度を上げることが重要なことがわかる。
英文を読むことに関しては、ただ英文を読んでいくだけでも速読ができるようになるが、速読の技術を身につけていけば、より早く速読する力を身につけることができる。本書は、速読に必要な技術が身につくようにつくられている。
速読の学習に取り組む前に語彙力は必ず身につけておこう。本書に取り組む場合は最低でも、『夢をかなえる英単語 新ユメタン1』か『データベース 3000 基本英単語・熟語』は終わらせておこう。英文を訳すのが遅い受験生の多くは、単語が直ぐに思い出すことができないために、つまりながらでしか文章が読めないためです。そのため、まずは基礎となる語彙力をつけてから速読のための学習に取り組みましょう。
現代文も言えることだが、文章は流れがあり接続詞が重要な意味を持ってくる。本書では第1部基本編の中にディスコースマーカーを学習することができる。例えば、butなど逆接で用いられる代表的な単語であるが、読み流している受験生が多いのが現状である。逆接や並列などディスコースマーカーになる接続詞が書かれているので覚えるというより使えるように学習する必要がある。そのため、本書で取り扱った内容を長文演習をする際に意識すれば効果的な学習になる。
本書の良い点は英文の解説が詳しく書かれている点です。速読用の参考書ではあるが、英文解釈の参考書としても使える。ただ、速読の読み方が書かれているので、それを自分にどれ程落とし込むかが重要である。ディスコースマーカーやパラグラフリーディングなど学習パターンは著者によって変わってくる点もあるので、変に惑わされずに共通する重要な点をしっかりと学習することが大事です。
本書で書かれている解説は良いのですが、詳しく書いている分だけしっかりと読む必要がある。そのため、速読の学習を始めた頃の受験生は解説を流し読みする受験生多いため、どれくらいしっかりと読めるかが重要である。また、価格が他の参考書と比べて少し高い所がネックになるかもしれない。ただ、予備校で講習受けるよりは遥かに安価のため節約せずに早い段階で取り組んでいきたい。