出版社 | 河合出版 |
価 格 | 924円 (税込) |
難易度 | 共通テスト・日東駒専・産近甲龍 |
目 的 | 用語だけでなく時代背景を把握 |
期 間 | 3ヵ月~6ヵ月 |
『マーク式基礎問題集 日本史B』について
共通テストを意識したマーク式の問題集になっている。基本問題が多く掲載されているため共通テストだけでなく、産近甲龍・日東駒専対策にもなる。特に、正誤問題は正確に用語が把握する必要なため入試対策として上手く活用しよう。
日本史は暗記すれば良いと考えている受験生は点数が伸びない。用語を覚えることは最低限の学習であり、用語の背景を知る必要がある。例えば、「源実朝」を覚えた所で答えが出るわけがない。「金槐和歌集」「公暁」「3代将軍」「鶴岡八幡宮」など関連用語を想起させる必要がある。そのためには時代背景や周辺知識は必ず必要になる。
周辺知識を覚えるために山川出版の教科書を読むことが強調されているが、余程の予備御知識(中学生の時に勉強している)がない限り難しい。それより、本書は正誤問題も多いために、正確に用語だけでなく周辺知識を覚える必要があるため教科書より実践的な学習が出来る。
当初はセンター試験を意識した問題集であったが、共通テストに変更されて出題形式が大幅に変化した。共通テストの問題(予備校の予想段階)は私大入試とは乖離しており、知識より作業を求めており、知ることより問題に慣れることが重要である。そのため本書の様に知識を問う問題集(*従来のセンター形式)では共通テストの対策にはならない。むしろ、日東駒専・産近甲龍対策として有効な問題集である。
正誤問題の出題が少ない大学であっても、周辺知識がないと解答できない問題が多いため、マーク式問題集が解答できるなら日東駒専・産近甲龍の過去問で高得点が採れるようになる。
重要なのは問題が正解したか間違ったではなく、正誤問題の誤り文章が何が違うかを知ることである。例えば、誤りを選びなさいの問題では正しい文章の内容が難しいレベルの内容の場合がある(*間違いの文章が明確なため正解できる)。そのため、正しい文章の内容を細かく覚えるときりがないが、誤り文章に関しては基本的な知識が問われるから、解説を見る時は誤り文章は何が違うかをしっかりと把握する必要がある。
日本史学習ではサブノート(参考書でも可能)と問題集をセットで学習する必要がある。問題演習で出題された内容をサブノートに書き込みながら学習することで習熟度が深まっていく。