子どもらしい生活とは?
意外に忙しい小学生
小学生の間から塾に通わせる必要はない、子どもは子どもらしく学校の勉強以外は遊んでいても良いと考える保護者も多いでしょう。そもそも、子どもらしい生活とは何でしょうか?ある資料によると小学生の約8割程度が習い事をしていると言われています。約30年前では約4割弱であったことを考えれば習い事は当たり前になっています。確かに、小学生の授業曜日で相談を受ける時に既に何かの習い事をしている場合があります。そのため、放課後は遊んで過ごすことが当たり前な小学生は少数派になってきています。
ただ、習い事は塾だけでなく、水泳などのスポーツや英会話など多岐に渡っています。ただ、文科省の調査によると平成30年ですが 公立小学校の4年生で40.3%、5年生で45.1%、6年生では51.6%が通塾をしています。そのため、小学生から学習塾に通うことは珍しいことではありません。むしろ、多数派になっていきます。
学習塾に通うメリット・デメリットを知る
小学生が学習塾に通うことを考える場合に、まずはメリット・デメリットをしっかりと考えておく必要があります。
そもそも、学習塾に通う最大のメリットは学習習慣が身につく・学力を伸ばすことです。一方で、デメリットは授業料を含めた費用負担が重たい・放課後に予定が埋まるため時間的余裕がなくなる、また遊びたい子どもにとっては勉強したくないと思い前向きに取り組んでもらえない点があります。
そもそも、小学校で授業内容をしっかりと教え込んで学力がしっかりついていれば学習塾に通う必要はないかもしれません(*ただし、学校の授業についていけるだけでは中学進学後に壁にぶつかるかもしれません)。しかし、英語教育や情報教育など子ども達が学ぶ内容が増えてきています。そして、アクティブラーニングの積極的な導入により思考力を育む授業が増えています。一方で、四字熟語や諺を知らなかったり、ドリル学習が不足していて計算力が弱い小学生が増えています。場合によっては宿題も昔より少なくなっている気がします。
例えば、中学1年生1学期中間試験後に数学の平均点を聞いたら70点ぐらいと言われたことがあります。試験範囲は小学生の範囲(対策の教材から)と中学生範囲は加減と減法までの範囲であることを考えれば、この段階で平均の子ども達は授業内容の30%を理解できていないと感じます。そのため、このままでは数学は壊滅的な結果になることがわかります。言い換えるなら、小学生の時にしっかりと学習していれば良かったのでしょうが、現実問題として学力が不足していることは明らかです。
今の小学生は学習する種類が増えていますが、どれも中途半端な状態になっています。たとえ、タブレットで情報関連の真似事はしてもワードやエクセルが使えるわけではありません。また、英語学習はしていても過去形を学習せずにフレーズで覚えているだけの場合もあります。それより、しっかりと語彙力(読解力)と計算力をつける方が意味があるのではないでしょか?
そのため、小学生の間に学習塾に通っている方が学習面ではアドバンテージがとれます。これが、最も大きな理由になるのではないでしょうか?もちろん、子どもが嫌がっているのに無理に塾に通わせる必要はないでしょう。ただ、その場合は「自分で勉強ができる?」「いつから勉強を始める?」を考える必要があるでしょう。少なくとも、週1回でも学習塾に通うことは学力面ではプラスになるのは確かでしょう。