赤本や大学のパンフレット(要項)には合格最低点が掲載されているが、よく勘違いするのが赤本に掲載されている合格最低点を超えれば大学に合格できるわけではない。赤本に掲載されている合格最低点は日程・教科間の得点調整が終わった後の点数であり実際の点数ではない点である。
例えば、3科目受験の私立大学で日本史・世界史・政治経済・数学から1科目選択する場合が多いが、どの科目が簡単で、どの科目が難しいかを考えてしまう受験生が多い。そのため、教科や日程の選択によって有利不利が出ない様に教科間・日程間の得点調整がおこなわれいる。
注意が必要なのは、共通テストは20点以上の平均点の差が出ないと得点調整が発生するが私大は点数差に関係なく数点でも調整が行われる。
日程間・教科間の得点調整は全ての大学で実施されているわけではない。ただ、入試要項に得点調整の有無が書かれている。実際の内容が書きの内容である。
この内容を読んでも何となくわかるが、あくまで得点調整があることぐらいしかわからない。実際に自分の点数がわかっても平均点がわからないので計算しても仕方がない(受験者の各教科の平均を出している学校もあるが、わざわざ苦労して計算するほどでもない)。そのため下記の実際の点数からら得点調整に関して知って欲しい。
一番点数が高い76点が得点調整後の点数が53.5と約22点も下がっている。一方、74点の時は得点調整後は67.6点であり前者より2点低かったはずが約14点も上になっている。このことから、自分の点数がわかっても得点調整によって大幅に点数が変わる可能性がある。
よく、「問題が難しいと感じても周りも難しいはずだから大丈夫だ」と言っている場合があるが、実際には得点調整があるため問題が難しくても簡単でも合否の判断できない。問題が簡単すぎたから不味い…という受験生もいる。
得点調整がある中で合格最低点に考え方であるが、難関大学であれば実際の得点率75%を目指そう。72%~75%程度の得点率で複数受験すれば、恐らくは合格圏内に入る。ただ、学部間の難易度があるため合格最低点を比較することで、どれぐらい点数が必要かを比較することが出来る。あるいは経年比較もできる。難関大学は下記リンク先に書いている表の偏差値60以上である。
以上のことから、①合格最低点は実際の点数ではないことが多い、②教科間の得点調整があるから科目間の有利不利はない。