小学生から学習塾に通う意味は何か?

文部科学省の調査によると公立小学生の学校外活動費は247,582円、公立中学生の学校外活動費は368,780円を費やしていることから、小中学生の多くは学校外で何かの習い事をしているケースが多いことがわかります。もちろん、小学生の場合は学習塾より水泳などが人気ですが、令和4年度から「全国学力・学習状況調査の調査」から大阪の通塾率は小学6年生53.1%、中学3年生では72.0%となっています。この通塾率の中には、一般的な塾から英会話、そろばん等も含まれているかもしれませんが、多くの小学生が学習塾に通っていることがわかります。ただし、小学生の約20%程度は学校外で何も習い事をしていないデーターもある。この様なデーターを見ると、小学生から学習塾に通うことが普通に感じますが、果たして本当に必要なのでしょうか

結論から言えば、学校の勉強だけでは不安を感じるなら学習塾に通った方が良いでしょう。確かに、小学校での学習は「できない子ども」に合わせる傾向があるため授業内容もゆっくり進むこともあり授業だけで学校内容を理解できることが多い。しかし、「進学後に授業についていけるか不安」「小学校の授業でも理解しているか怪しい」など勉強面で不安を感じているなら塾に通った方が効果的です。そもそも、小学生が受けるテストで100点を採ることは珍しくありませんが、中学生の定期試験で100点を採るのは学年でも数人になります。それほど、授業が難しくなります。

学習塾に通う一番の効果は学習習慣をつけることができる点が大きいのではないでしょうか。たとえ、週1回や2回でも塾に通うだけでも学習習慣がつきます。極端な例で言えば、毎日放課後はゲームをしていた子どもが、週2回は塾に通わなくてはいけない(ゲームができない)となった際にどれだけのストレスになるでしょうか。そのため、早めに学習塾に通うことで習慣化すれば、中学生に進学後も楽になります。

また、学校の授業だけで本当に必要な学力を満たしているか疑問はあります。通塾率が小6の段階で50%を超えているなら塾を前提として学力が形成されている可能性があるからです。もちろん、学習塾に通わずにトップレベルの中学生はいますが、もし子ども達が学習塾に通っていなければ学力はどの程度下がるのでしょうか?それでも、小学生であれば昔より計算問題や読解力などが不足している気がします。計算問題が解けても時間がかかる、読解力に関しては壊滅的(*そもそも言葉を知らない)な状況にあります。そのため、学習塾で勉強時間を増やすことは悪いことではないでしょう(*ただし、学習塾に通ったから全員の学力が上がるわけではない)

小学生から学習塾に通うことは、時間的や費用負担を除けば決して間違っていない選択です。ただ、目的を持って通う方が効果はあるでしょう。例えば、「成績を上げたい」「授業で分からない点をフォローして欲しい」「進学後に困らない学力をつけたい」など目的はそれぞれですが、一番効果が低いのは楽しく学ぶは良いのですが、楽しいだけで終わってしまう場合です。せっかく勉強するので何か意味あるものにしましょう。

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