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ドラマ『ドラゴン桜2』第3~第5話の感想から大学受験を考える

第3話から物語が面白くなり始めた内容で振り返る

ドラマ『ドラゴン桜2』のあらすじ

落ちこぼれだった龍山高校から東京大学合格者を輩出し有名となった桜木建二(阿部寛)であったが、現在は働いていなかった。そんな中で偏差値32で経営破綻寸前の龍海学園で、教頭・高原浩之(及川光博)が桜木による再建案を提案する。しかし、自由な校風を理想に掲げる理事長・龍野久美子(江口のりこ)は進学校化に反対している。そんな中で本当に東大合格者を輩出できるのだろうか。

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第3話から第5話までの大まかな流れ

第3話から天野晃一郎・早瀬奈緒・岩崎楓・瀬戸輝で東大専科の勉強を始めたが、高校で1番学力があり東大を目指している理系トップの藤井遼との間で対立関係が生まれる。第3話と第5話では対決をしており、人間関係だけでなく勉強に関しても描かれる量が増えてきた。いよいよ面白くなってきている。

小学生から学習を戻す必要があるのか

受験勉強で重要なシーンが描かれている。その内容は、小学生レベルの計算問題から学習している点である。実は、入試では、①理解して問題を解く、②正確に早く問題を解く、この両方が求められている。高校生でも、足し算や引き算、割合計算など解き方は理解しているが早く正確に問題を解く力がない子が多い。有名な100マス計算なども早く正確に解く力を養うために重要な点である。実際に、クラス内で100マス計算をさせると生徒間で大きな差が出てくる。この差が積み重なって学力の差が生まれてくる。そのため、小学生や中学生範囲まで戻って学習するのは良い勉強方法である。

一方で、スタディサプリを使用して苦手分野を分析する必要性は感じない。まず、偏差値32レベルの高校であればスタディサプリの内容を理解できることはない(中学生範囲から学習させているのだろうか?)。そもそも、苦手分野など中学生の問題をさせれば露骨にでてくる。スタディサプリは上手に活用すれば効果的な学習が可能であるが、最大の欠点は動画を視聴する必要があり時間がかかる点である。実際に、スタディサプリが配信を始めた際に実験的に受験希望者に取り組んだことがある。担当者からアドバイスを受けながら実施したが、最大の問題点は時間である。苦手分野を明らかにすることはできるが、全て苦手である。結局、視聴時間に時間がかかりすぎたことがあった。偏差値32の高校では同じことがいえる。そのため、スタディサプリを先にせずに中学の参考書を解かせた方が良い。

また、SNSで自己発信の練習をする意味でyoutubeやtwitterをやらせているが、時間がある時なら効果的なのだが手間がかかりすぎるのが問題である。英作の勉強のためtwitterなどで発信しているが、確かに勉強になる反面、時間との効率を考えなくてはいけない。そして問題は一方通行で発信しているだけではいけない。かつて、生徒で英語の力を伸ばそうと親戚の知り合い(外国人)と英語でtwitterをやっている子がいた。ただ、英作文の表現が自分の使いやすい文法ばかり使用することになり幅が広がっていなかった。1年間取り組んでいたけど、そこまで英語が伸びていなかった。一方で、ドラマ内では発信はするけど正しい間違っているの訂正はされているのだろうか?時間がないなかでは考え方はわかるが間に合わない可能性が高い。

「バカほど教え合え」は本当なのか?

結論から言えば、偏差値60以上のレベルでないと教え合いは効果的と言えない。確かに、人に教えることで理解度を増やすことはできるかもしれない。ただ、①短期決戦の場合は理解度を高めるより覚えこみに時間を割く方が効果的、②偏差値60未満は覚えるべき内容を覚えていない。

現実にある問題として、分詞構文を理解させようとした時に相手が現在進行形すら理解していない場合はどうしますか?日本史の流れを教えようとした際に、明治・大正・昭和になると知らない高校生にどう教えますか?地理でも自分が住んでいる都道府県の場所がわからない高校生にどう教えますか?この様に、偏差値40未満の高校では受験生でもこの様なことが普通におきます。そのため、教え合った所で時間に対する効率が悪すぎます。特に短期決戦の場合は共倒れリスクが出てきます。そのため教え合って効果があるのは偏差値60以上の生徒同士の場合に感じます。

「わからないから質問する」→「質問に答える」→「答えの内容がわからないから質問する」→「質問に答える」を繰り返す負のループになります。これで質が悪いのは、受験生は勉強したつもりになる点です。実際に、1時間や2時間で取り組んだ内容を確認すれば大した量を進んでいないことがわかります。同様の問題で、英単語は語源を調べて覚えるのも短期決戦では非効率です。理由は覚えなくてはいけない単語の数が多すぎるためです。覚えづらい単語だけ語源を知るのも良いでしょうが、最初から意識しなくても良いでしょう。語源を知っても復習しなければ忘れます(日本史など歴史の流れを理解しても忘れるでしょう)。ただ、偏差値60以上であれば質問している内容も答えている内容もポイントを得ており効果があると思います。そのため、偏差値60未満はまずは覚えるべき内容を覚えるようにしましょう。

教え合うことを促す教員は多いですが、参考書も書かれている内容を理解しようとする力を育成します。この力は人の話を聞く力にも通じる点であり、決して古い学習方法ではなく学問の王道です。一方で、教えられることでしか勉強しなかった場合は教えてもらわないと理解しようとしないことがあります。これは過去問レベルで苦戦することになります。

藤井遼と原健太役の演技力の上手さが光る

東大専科にとって最悪の性格をしているのが藤井遼であるが、ここまで見事に嫌な役を演じていることに関心をする。藤井遼の行動は賛成できないが気持ちがわかる点がある。1つは、これまで独学で努力してきた分だけ急なライバルの出現に焦りが生まれる点である。それまでライバルが欲しいと言っていても、自分の立場が危なくなると不安定になる点である。また、教員に対する発言は問題あるが、受験指導をしたことがない教員のアドバイスは的を得ない場合も多いのは確かである。ただ、独学になればなるほど殻に閉じこもり失敗しやすいのも受験である。それにしても、あそこまで嫌らしく演じるのはすごい。

そして、原健太は発達障害の高校生であるが異常な記憶力をもとに受験を目指すことになる。この発達障害の演じ方も上手く演技力で他の追随を許さない。ただ、ドラマの中で発達障害の子を敢えて受け入れたような表現になっているが、偏差値32の高校では発達障害の生徒は珍しくもない。まるで多様性を重視して入学させたような表現であるが、それは現場を知らなすぎである。症状の大小があるが何がしらの発達障害や学習障害を抱えている高校生が多い。ただ、どの様にすれば効果的な指導ができるかが教員にとって悩ましいのである。実際の現場では、グレーゾーンの生徒も多く、発達障害だからという指導はできない。今回の原健太などは少数パターンであるが、長期記憶ができない(苦手)など受験指導の限界を感じたこともある。今後、どの様に指導していくかが楽しみである。

一方で、小杉麻里があれだけ勉強できるのは謎である。中学と違い、高校では教科書の全ての範囲を取り組むことがない。そのため、どれだけ優秀でも偏差値32の高校では授業だけで共通テストの対策はできない。かなり疑問に残る設定でもあった。さらに言えば、全員もっと勉強しないとダメだろうという点である。

以上のことから、徐々に展開が面白くなってきているので今後も期待できる作品である。

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