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【進路・受験】受験時に生徒の学力を伸ばせないタイプの教員の特徴

学力が伸びないには理由がある

はじめに

受験指導をしていると、どうすれば効率的に学力を伸ばすのかを日々考えてしまいます。その中で、生徒の学力を伸ばせないタイプの教員がいます。そのタイプの教員の特徴と理由について考えていきましょう。それを知ることで、効率的に受験勉強ができるようになります。

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ダメパターン1. 多くの宿題を与えれば学力が伸びると信じている

教員の中でも多いのが宿題や課題を多く与えれば学力が伸びると思い込んでいる点である。確かに、受験勉強をしていない学生には何か宿題であっても勉強させることが有効な点もある。例えば家庭学習時間の調査で言えば下記のような時間になる。

学年平日学習時間
(A社)
平日学習時間
(B社)
小学生44分56分
中学生62分53分
高校生42分64分

あくまで目安としてもらうために2つの資料を使用して比較しますが、平日の平均学習時間は45分~60分程度になることがわかります。さて、問題となってくるのは学習時間の内容ですが多くは予習など宿題である点です。もちろん、宿題がなければ家庭学習をまったくしない子どもが多いのも事実です。例えば、高校生では学力下位層の高校では、平日の学習時間は約14分程度で、何も学習しない高校生も40%程度います。そのため、宿題を出してでも勉強時間を増やそうとする気持ちはわかります。小・中学生には一定の効果があるでしょうが、高校生は果たして意味があるのでしょうか?結論を言えば、多くの宿題や課題を与えても学力が伸びることはない

上図の平日学習時間の平均を考えてみると、平均値の高校生が偏差値50と考えれば平日42分~54分学習している高校生が進学できる先はどこか?ベネッセによれば、日東駒専であっても60~65程度・産近甲龍でも57~64程度である。つまり、日東駒専や産近甲龍でさえ合格ラインに届かないラインである。結果、学校が課す宿題などが学力向上につながっていないことがわかります。

余談であるが、学力下位層の場合は平均学習時間が14~18分程度の時間しか勉強をしていない。そのため進路マップなどで全体平均がD3~D2程度の高校もある。ベネッセの担当も学力を上げるために頑張ってくれたが中々難しかった。それでも、Dゾーン(よくてCゾーン)の高校生が半年~1年頑張れば日東駒専や産近甲龍に合格することがある。そのレベルの大学でも平均的な高校生は学力が伸びていないことがわかる。

では、最大の問題は課題を与えれば学力を伸びると考えている点である。課題に取り組めば勉強をしたつもりになる。例えば、英文をノートに写す意味は何ですか?(→スピーキングで読んだほうが効果はある)・辞書を調べて予習する(→予習より復習の方が大事)・教科書を写すだけの調べもの(→単なる作業)など、まずは無駄な宿題が多い点です。それぞれの取り組むべき課題が違うのに画一的な宿題は学習効果は高くありません。また、カリスマ講師など人気がある予備校講師の中では課題を多く課して受験生を潰すパターンもあります。自分の科目の点数が上がるから優秀に思えて、他教科を勉強する時間を与えていない場合もあります。結果として、科目のバランスを欠いて志望校不合格のパターンもあります。

ただし、受験生にとって課題は負担(作業)でしかない場合が多い一方で、受験勉強しない生徒にとっては課題があった方がマシです。小学生などはドリル学習なのであれば多めに課しても良いかもしれません。

ダメパターン2. 小テストを絶対視する教員

授業などで小テストを絶対視する教員が多いですが非常に効率が良くありません。本当は、小テストは自分の実力がどこまでついたか見るために取り組むべき内容です。そこから自分の弱点を見つけなおして覚えなおしや定着をさせます。そのため、小テストで満点を採ることばかり強要しても意味がありません。よく、小テストは満点なのに模試の成績が悪い中高生がいます。もちろん、小テストが満点なのは良いことなのですが満点を採るプロセスが悪ければ学習効果はありません。小テストの範囲だけを必死に覚えて満点を採った場合は学力の定着をすることはできません。

かつて、単語テストで出題範囲が月曜日はp10~p20、木曜日はp21~p30という風に出題されます。予定表を見たらp10~p20の範囲の内容を再び小テストがあるのは2ヵ月後になっていました。そのため、せっかく覚えた内容を忘れていくので、p10~p20、p10~p30、p10~p40と増やしていくような単語テストにしてはどうかと提案しましたが、「そんなテストすると点数がとれない」と却下されました。その反面、模試の点数は悪いけど小テストの点数が良いから伸びてくると本気で信じている場合があります。もちろん、小テストの点数は良い方が良いですが、その点数をとるプロセスが問題です。

結果、小テストは悪くないのですが小テストのための勉強を強調する教員は生徒の学力を伸ばせません。あくまで、受験勉強を効率的にするための小テストです。

ダメパターン3. 授業すれば学力が伸びると考える教員

授業を増やせば学力が伸びるという神話を信じている教員が多いのも事実です。かつては、8月末まで夏休みであったが、多くの高校では8月下旬から授業をしているのではないでしょうか?

授業時間が増えて学力が伸びるのは小学生です。中学生は半々、高校生ではあまり効果がないでしょう。受験勉強を優先したい高校生では授業が増えることはメリットが少ないでしょう。もちろん、普通の高校生活を過ごす意味でも授業は受けたほうが良いでしょうが、授業を受ければ受けるほど学力が伸びるわけでもありません。もちろん、授業自体が受験を意識した内容になっている高校もありますが、それぞれの取り組むべき課題が違うのに画一的な授業は学習効果は限定的です

授業に効果があると言っているが、偏差値50(進学希望者の平均レベル)の大学をご存じですか?このレベルはAO入試や指定校推薦入試で合格できる大学が多いです。授業すれば学力が伸びると考えているなら何か可笑しくありませんか?

もちろん、高校1年生、高校2年生、高校3年生で授業の意味合いは変わってきます。それにも関わらず、授業すれば学力が伸びると考えていると受験には失敗します。授業より自分で学習する時間(自分ぼ勉強)を増やすことの方が受験では重要です

ダメパターン4. 新テストに振り回されている教員

入試のパターンが変わり思考力などが試される問題が出てきました。そのため思考力という言葉に振り回されて学問の基本を忘れている教員が多いのも事実です。

 共通テストの英語では総語数は約5500語になりセンター試験(2020年)より1200語も上回っている。この事実をまずは考えてください。思考力が試されるから「じっくり考えて」と思っている受験生も多いですが、より処理能力が求められるようになりました。そのため、早く処理して答えを導き出す問題が増えています。実感として、共通テストは処理能力を求められるが、私大入試は深い知識が求められます。

さて、問題となってくるのはアクティブラーニングや新テストの影響で覚えこみ重視より思考力・協同力重視の授業が増えたことです。勘違いしてはいけないのは、難関大学の入試問題は、以前から知識だけでなく思考力を駆使して問題を解く必要があります。共通テストで高得点を採っても難関大学では合格点に届かない受験生も多いです。重要になるのは土台となる知識が身についていれば思考力もついてきます

ある時、思考力を意識しすぎて考えさせてばかりで(協同作業的な内容)授業を展開している時がありました。新しい入試に対応するためと言ってたのですが、疑問に感じて高校2年生8月に実力試しで共通テスト形式の過去問を解かせました。数学ⅠAの平均点が25点程度(覚えこみ重視の英語が60点程度)の散々な結果に終わりました。この点からも覚えこみを軽視して思考力を重視するのは危険と言えます。特に中堅校以下の場合は覚えこみ重視の方が学力は伸びます。

 

とりあえず、生徒を伸ばしきれない4種類のパターンを書きましたが、もちろん受験生自身の問題もあります。受験勉強は効率的にやらないといけませんが、例え偏差値が低くても受験勉強をしっかり取り組めば伸びます。

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