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【大学受験対策講座】日本史B-002「縄文時代 」

日本史B 大学受験対策

はじめに

共通テストや難関私大対策になる大学入試対策を講義していきます。日本史Bは追い込みができる科目と考えている教員や高校生も多いですが、私立大学で言えば数学と同一配点の重さがあります。決して、楽な科目ではないで早めに取り組んでいくことを覚えましょう。

縄文時代

縄文時代は約1万年前から紀元前400年頃になります。当然、この時代も文字は使用されていないため遺跡から発掘された内容から当時の様子が想像されています。そして、この時代の大きな変化は地質学的には完新世と呼ばれる時代であり、間氷期に入り地球全体が温暖化をしています。そのことで、海面が上昇して日本列島が形成されています。

縄文時代は明治時代に御雇外国人であったモースが東京で大森貝塚を発見されたことから縄文時代の存在が認識されました。それ以降、各地で遺跡が発掘されましたが代表的な遺跡は都道府県と併せて覚えておきましょう。青森県三内丸山遺跡が大規模集落を形成したことで有名であります。大規模集落ではありますが農耕は実施されていません。農耕遺跡が発掘されたのは福岡県板付遺跡佐賀県菜畑遺跡になります。これらは縄文晩期の遺跡であり、縄文時代には既に農耕が伝わっていることがわかります。共通テストでは入れ替えて正誤問題が出題されることがあるので必ず都道府県と一緒に覚えるようにしましょう。また、記述式問題で三内丸山遺跡の「さん」を「山」にする間違いが多いです。

社会生活では、地球の温暖化により水面が上昇して日本列島が形成されるが、この海岸線が変わることを縄文海進と言います。日本列島が形成されると大型動物からすれば食料獲得が困難になり死滅していきます。一方で、中・小型動物などは大型動物が死滅した代わりに繁栄することになった。これらの変化に伴って人間の生活も大きく変化をしていきます。

まず、この時代は打製石器の使用だけでなく磨製石器(研磨された石)が使用されることになります。色々な種類がありますが、まずは弓矢の矢じりに使用された石鏃は覚えましょう。中・小型動物が増えたため、旧石器時代みたいに槍で追いかけても逃げられます。そのため弓矢が発達しました。

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縄文時代は縄文土器が使用されたことでも有名です。縄文土器の特徴は厚手で黒褐色が特徴ですが、比較的もろいです。そして、この土器の種類によって時代は6つの区分に分けられています。土器の種類が細かく出題される可能性が少ないので、まずは下線部の箇所を覚えましょう。ちなみに、多くの中高生が縄文土器で思い出すのは深鉢形土器(火焔型土器)になるでしょう。ただ、違った形の土器も多いです。そして、土器の発展により食料獲得方法が多様化することになります。

この時代は狩猟・採取・漁労で生活をしているが、地球温暖化により大型動物を追いかけて移動するのではなく、中・小型動物を獲得するので大規模な移動を必要としません。そして、水温の上昇により海などに入ることができる様になり、動物の骨を加工した骨角器を使用して銛や釣り針に使用したり、貝などを集めていました。また、木の実(ドングリなど)を採取も行い、縄文土器で木の実や貝を煮ることで食料の多様性が出てきました。結果として、安定的に食料が獲得できるようになり定住化が進みます。

縄文時代の住居は竪穴住居であり中央には広場があり共同作業をする場所となっていました。そして貝塚には貝殻や人骨などが発掘されたことからゴミ捨て場とも考えられます。この時代は貧富の差がなく共同作業で生活していました。この様な集落の形態を環状集落といいます。

そして、縄文時代には交易が開始されていました。それは、黒曜石の産地で有名な長野県和田峠北海道十勝岳ですが、これらの黒曜石が広範囲で出土しています。また、新潟県姫川流域ひすいも各地で発見されています。この様なことから、縄文時代には交易が始まっている証拠になります。同じように讃岐石(サヌカイト)も香川周辺や奈良県と大阪府の県境にある二上山が産地であるが広範囲で分布されています。

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縄文時代は貧富の差がなく、副葬品もない状態で貝塚で発見されています。ただ、その人骨からわかることは、手足が折りたたまれいる人骨が多く発掘されています。死後硬直の後に折り曲げていることもあり骨が折れている場合が多いのですが、この埋葬法を屈葬といいます。なぜなら、霊魂の存在を信じていたこともあり死者が生き返らない様にしているのではないでしょうか。また、日本の様な自然豊かな場所では自然崇拝(アニミズム)も一般的に広がっていきます。そして、頭蓋骨には犬歯が抜かれていることが多く、成人通貨儀式として抜歯をしていたことがわかります。犬歯は、固いものを食べることが多いこともあり尖った歯がありました。その歯を抜くことで痛みに耐え成人になると考えられたのでしょう。

最後に縄文時代といえば土偶になります。土偶は呪術的なものであり女性をかたどっていることから豊作祈願で使用されたのか身代わり人形にされたのかわかっていません。ただ、呪術的な要素で使用されたのでしょう。

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