国公立大学を志望している高校生であっても、模試の特性を知らないことから錯覚してしまうことも多いです。そのため、高校生が良く受験する進研模試と全統模試を比較して考えてみましょう。
旧帝大と主要国公立大学の文学部を下図の表でまとめてみた。進研模試と比べて全統模試の方が偏差値が低くなりやすいのは以前の記事で書いたとおりである。
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ただ、偏差値と併せて比較すれば国公立大学の受験方法が見えてくる。
大学名 | 進研模試 | 全統模試 | 差額 |
東京大学文化Ⅲ類 | 83 | 67.5 | 15.5 |
京都大学文学部 | 81 | 67.5 | 13.5 |
大阪大学文学部 | 77 | 65.0 | 12.0 |
名古屋大学文学部 | 73 | 62.5 | 10.5 |
北海道大学文学部 | 70 | 62.5 | 7.5 |
東北大学文学部 | 70 | 60.0 | 10.0 |
九州大学人文学部 | 70 | 60.0 | 10.0 |
東京都立大学人文学科 | 69 | 60.0 | 9.0 |
大阪公立大学文学部(前期) | 69 | 60.0 | 9.0 |
千葉大学人文学科/国際言語文化学コース | 68 | 60.0 | 8.0 |
広島大学文学部 | 65 | 57.5 | 7.5 |
進研模試はベネッセが実施しており、全統模試は河合塾が実施している。どちらの方が正確に判定が出るかの問題であるが、どちらも差がないのが現状である。その中で、最大差は東京大学の15.5であり最小差は広島大学の7.5である。この様に合否ラインの考え方も差があるのが現状である。
では、どちらの判定を信じた方が良いかではあるが、厳しい判定の方を信じておいた方が良い。絶対行きたい志望校であれば判定の差を気にせずに受験しても良いが、国公立大学へ進学することを優先するなら厳しい判定の方を信じた方が良い。採取的には共通テストリサーチで判定を決めるが、AとCという風に大きく差が変わることがある。
受験生の2人に1人が利用する圧倒的なわかりやすさ!まずは無料でお試し。国公立大学は本命で私立大学は滑り止めになっているため、国公立大学の入試が難しくなっていると思えるが、実際には国公立大学が「平年並み」か「やや易化」となっており、難関私立大学は「やや難化」「平年並み」という傾向になっている。
単純に、国公立大学は受験科目が多いこともあり受験勉強をやりきれない高校生が方向転換している場合があります。特に、最近は安全校狙いということもあり私立大学に受験生が流れています。そのため、一般入試より指定校推薦入試で進学している高校生が増えやことで一般入試の難化につながっています。ただ、最近も入試が難しいのは難関私大になっているぐらいで中堅私大では難化は落ち着いた感はある。
そのため、私立大学では想定外の不合格である場合もあるが、国公立大学では波乱なく合格していることが多い。このことからも、国公立大学は本気で目指せば手が届く大学になっている。特に中堅国公立大学や地方国公立大学は合格を狙いやすくなっている。