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学歴フィルターがなくならない理由(上)

先日、受験指導をしている生徒から「大企業に就職するためには大学名は関係ないのですか」と質問された。話を聞いていったら担任の先生が大学名など関係がないと言っていることがわかった。確かに、昔と比べて学歴に関係なく採用している企業が増えており、個々の能力を把握して採用されることが理想であるが、本当に学歴は就職に影響しないのだろうか?よく聞かれる、学歴フィルターは存在しないのか?

指定校推薦入試は学歴フィルタ

学歴フィルターは大学生が就職活動をする際によく使われる言葉である。ただ、高校生が進路を決定する際に在籍の高校によって選択肢が変化するため差別化されることになる。その要因の一つになっているのは、学校推薦型選抜入試に含まれる指定校推薦入試・付属系列校入試である。

一般選抜入試は従来の一般入試に該当しており、2月や3月に実施されている入試である。学校選抜型入試は従来の指定校推薦入試や付属系列校の入試・公募推薦入試である。総合選抜入試は従来のAO入試で6月~10月頃に実施されている。

まず、大学進学の入試方式別の比率であるが大学によって入試方式の比率は大きく変わってくる。例えば、中堅以下の大学であればAO入試・指定校推薦入試が中心であり、有名私立大学であれば一般入試の比率は高くなる傾向がある。

その中で学歴フィルターを痛感する入試方式は指定校推薦入試と付属系列校の入試である。確かに、付属系列校に在籍しているからエスカレター式で大学まで行けるのは特権である考えてしまう。ただ、難関私立大学であっても入学者の約10%~20%前後が付属系列校の入試で進学している。もちろん、在校中の人物評価や成績は考慮されるだろうが、大半が進学できる特権を持っている。もっとも、付属中学や高校に入学するためには、かなりの努力をしたことは間違いない。場合によれば、大学入試の受験勉強より取り組んでいる子ども達も多い。一方で、高校3年生の段階では学力が必ずしも学力が高いわけではなく、特に英語に関しては勉強不足になっている場合がある。

指定校推薦入試に関しては、難関大学であっても約10%~20%前後が利用している入試方式である。この指定校推薦入試は高校によって違いがあり、受験実績(合格実績)・進学実績などを考慮して大学から高校に指定校推薦の依頼文が送られる。そのため、A高校には指定校推薦枠があるが、B高校には指定校推薦枠がないなど学校間により差別化され、申し込み基準・人数も在籍校によって違うことが多く一種の学歴フィルターが発生している

 

高校の学歴フィルターは就職にも影響している

学歴フィルターは進学希望者だけに影響をすると思いがちだが、就職にも大きな影響がある。高卒の就職試験は、大きく2種類に分けられる。1つは各学校に求人票が送られ、その中から希望の職種や会社を選ぶパターンである。この求人票の中には指定校求人が存在しており、限られた学校だけに求人票が送られるケースがある。もう1つは、ハローワークのシステムを利用した公開求人であり、全ての学校が閲覧できる。問題となるのは、9月中旬に一斉に入社試験が始まるが申し込みができるのは1社のみである(*後に、複数の入社試験が受験が可能になるが、基本的に就職活動をしている高校生は内定している場合が多い)では、高校の就職担当からすれば、前者の学校に送付された求人票から入社試験を受ける会社を選択させた方が内定する可能性が高くなると考えるし、生徒自身も余程、どうしも行きたい会社がない限り学校に来る求人票から選ぶ

では、高卒の就職で感じる学歴フィルターは求人票の数である。ただ、間違えてはいけないのは、進学と違って偏差値が高い学校に良い求人票が送付されるわけではない。むしろ、就職の実績があるか専門科の高校であるかが大事である。偏差値が高い進学校は就職希望者が少ない。そこに求人票をいくら送付しても効果がないと企業は考える。そのため、一定数の就職希望者がいる学校に求人票が送付される(*実際に企業は学校訪問を行うことが多いため、求人票を送付する先は限られている)工業科や商業科が就職に強いのは技術だけでなく就職実績があるからである。ただ、最近は進学希望者が増加傾向にあるため就職希望者数が減少している

 

今回のまとめ

大学進学に関しては偏差値が高い方が有利になりやすい

就職に関しては就職実績数が多い学校や商業科・工業科などの専門課出身の方が有利になりやすい

 

さて、いかがでしたか。よく考えれば高校生の段階で学歴フィルターを感じることができます。私自身の母校は大学進学者数が一桁のため指定校推薦入試は3校しか選択肢はありませんでした。本当に、進学校に行っている友人が羨ましく自力で頑張るしかありませんでした。当時は、大学進学後に指定校推薦で入学してきた同級生に怒りさえ覚えたこともあります(若気のいたりです。反省)ただ、高校生が実感する学歴フィルターと大学生が感じる学歴フィルターは感じ方が違います。では、また次回に大学生が感じる学歴フィルターが存在している理由について考えていきます。

 

 

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