• 受験に必要な知識や参考書の評価を公開

中学受験・高校受験の経験が大学受験に本当に役立つのか?

当たり前のことに気づこう

はじめに

小中学生は勉強優先にせずに、のびのびと学校生活を楽しませたいと保護者は思うかもしれません。でも、本当にそれで良いのでしょうか?平均的な子どもで十分と考えても平均=偏差値50の大学では学力試験で進学しない場合が多いです。もう1度、本当に子どもにとって何が良いかを考えましょう。

上位校の受験は合否に関係なく意味がある

中学受験にしても高校受験にしても、それほど勉強をしていなくても合格できる学校は存在する。それらの学校に進学するためにした勉強は大学受験にあまり影響しないだろう。一方で、上位校の中学や高校を受験した場合の勉強は大学受験に直結することになる。

偏差値60未満の高校で教えた際には中学時代に何を勉強してきたのだろうと思うほど知識がない場合がある。そのため、知識がない前提で教えており、それが当たり前に感じていた。それらの高校生を国公立大学や難関私立大学に合格させることに悪戦苦闘していた。SNSなどでは難関国公立大学や難関私大受験者で「たいして勉強をしていない」などマウントをとってくる高校生もよく見かける。それが本当なのか嘘なのかは知らないが…そんな大学受験は甘いものではないと感じていた。しかし、考え方が変わったのは小学生の参考書を見てからである。

中学受験向けの小学生の参考書を見ていると予想以上に細かい内容が書かれている。これらの内容を高校生に聞いても初耳の状態だったにも関わらず、既に中学受験の生徒は小学生の間に覚えているのである。同じように高校受験用の参考書を見れば大学受験に必要な知識がかなり網羅されている。もちろん、偏差値60未満の高校に合格するためにはここまで細かい知識は必要ないが、上位校を目指している小学生・中学生は既に大学受験に必要な知識をかなり覚えている。

例えば、『ビリギャル』が話題になったが、愛知県の有名私立中高一貫校に在籍していたことがわかるように、たとえ高校時代に学力が低くても過去に勉強をした実績がある人間の方が学力が伸びるだろう。そう、中学受験や高校受験を経験した生徒はアドバンテージを持っています。その差を埋めるのが大変です。

大学受験をしている生徒は難しい、難しいと言っているのではなく中学受験・高校受験の参考書を見てください。特に社会系がわかりやすいですが、覚えることに苦労している内容が既に書かれています。そのため、中学受験や高校受験を本気で取り組むことは悪いことではありません。そして、1部の小中学生だけの問題でもありません。

努力しない受験生

小中学校で本気で勉強に取り組んでこなかった高校生が当たり前の様に難関国公立大学を志望する場合があります。偏差値60未満の高校で簡単に京阪神大などを進路調査で書いてきますが、それに見合うだけの勉強をしている様子はありません。

残念ながら、小中学校と必死で勉強してきた高校生が高校でも頑張って大学受験対策をしています。その高校生に追い付こうとしているのに、なぜ同じだけの勉強量で到達できると考えるのでしょうか?むしろ、高校に入っても勉強量が少ない場合の方が多いです。それでは、簡単に難関国公立大学に到達できません。もう1度確認すれば、進学校の生徒の方が圧倒的なアドバンテージを持っています。その生徒に追い付くためにはそれだけの勉強量をする必要があるのではないでしょうか?

ただ、誤解してはいけないのは、それでは追いつくことができないのではないか?と考えてしまう点です。確かに、単純な人生で費やした勉強時間に関しては追いつかないでしょう。しかし、問題となるのは①合格最低点を上回れば良い、②一定水準まで学力が伸びると高原化現象に入る、この2点です。

まず、受験はトップで合格するのも良いのですが基本は合格最低点を上回れば良いだけです。そして、学力は高原化現象が発生するので勉強しても勉強しても学力が伸びない時期が来ます。それは東大希望者でも同じであり、このゾーンまで到達できれば過去のアドバンテージなど関係なくなります。ただ、そのゾーンに到達するために勉強はしないといけませんが…。

この様に、中学受験や高校受験を本気で取り組んでいる姿を冷ややかに見るケースもあります。せっかくの学生らしく楽しまないと損していると考える人もいるでしょう。でも、まず努力していることを褒めるべきでしょう。そして、大学生らしくない大学生にならないために頑張っていることが悪いことなのでしょうか?部活に人生を捧げる人もいれば…勉強を頑張る人もいて良いのですが…どうも前者は称賛され後者は合格するまで称賛されない傾向にあるのが悲しい所です。

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