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指定校推薦入試は高校生のため?大学のため?どちらで存在している【大学受験】

安易な指定校推薦入試の間違い

はじめに

大学入試の受験方法では色々な試験方法があります。その中で、今回は指定校推薦入試について考えてみましょう。例えば、2020年度は早稲田大学で14%、関西大学で22%が指定校推薦入試を使って進学しています。では、この指定校推薦入試には問題はないのでしょうか?

指定校推薦入試は高校生にとっては有難い制度

まず、指定校推薦入試のシステムは大学側から各高校に推薦枠が与えられます。ただし、推薦枠の有無や基準、人数は高校毎に違います。そして、その推薦枠に従って高校の中で希望者による校内選考により推薦枠が与えられます。その後、校内選考に勝ち残った受験生は出願が開始され試験がありますが、この段階で落ちるのは稀です。言い換えるなら校内選考に勝てば大学合格したも同然です。

では、高校生にとって指定校推薦入試がありがたい制度の理由とすれば受験勉強を必要としない点です。もちろん、校内選考の基準で評定平均を採用している高校が多いためにテスト勉強を頑張る必要はあります(*推薦基準もあるため)。ただ、それだけで入試対策は必要ありません。そのため、高校生活で部活動を頑張りたい生徒などは引退が遅くてもテスト勉強さえ頑張っていれば難関私大に合格することができます。しかも、実質的に合格が決まるのは9月~10月になります。そのため、早い段階で進学先が確保できることから残りの学校生活を楽しむことができます。

また、総合選抜型入試などで不合格になった受験生も指定校推薦入試に切り替えて合格するなど活用することもできます。

この様に考えると、指定校推薦入試は高校生にとって非常に有難い制度であり良い入試方式に思えます。ただ、色々と問題もあるのも事実です。

【問題点① 指定校推薦入試の校内選考の基準が不明】

そもそも、指定校推薦入試の校内選考の基準を公表している高校ばかりではありません。むしろ、指定校推薦入試に消極的な高校もあります。理由は国公立大学を目指すような高校やコースでは早期に合格が決まることで受験に雰囲気が崩れるのを嫌がります。また、校内選考はあくまで高校側にどの様な人材を選ぶかを選択する権限があります。そのため、敢えてブラックボックス化にしているケースもあります。

例えば、この様なケースを考えられませんか?スポーツ推薦で優秀な人材を確保するために指定校推薦枠で有名大学に進学ができることをアピールして生徒の確保をする…、または一般入試では合格に届かない生徒を指定校推薦入試で合格させて実績数を上げる…、または生徒の好き嫌いで判断する…この様なことが実際に行われているかはわかりません。ただ、基準を公表していない以上はやることは可能です。あくまで、学校として推薦するためです。

ただ、基準を公表しても評定平均が同じであったり、欠席数の考慮、部活動の考慮はどうする?など色々な問題があります。上手く活用できる生徒にとっては良いことも裏側は複雑になっている場合があります。

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【問題点② 過去の実績から推薦枠が選ばれる】

評定4.0であっても進学校の4.0と教育困難校での4.0では難易度が変わります。そのため、偏差値が高い学校の方が学力面では優秀な学生が多い可能性があることがわかります。ただ、優秀な学生であれば一般入試を受験すれば…?と思いますが、その辺りは青田買いの要素もあるのでしょう。

でも、そもそも推薦枠に関しては過去の実績で選んでいる点を考えれば大学生が就職活動で学歴フィルターを使われていても文句は言えない気もします。なぜなら、高校の評価で推薦枠が貰えるのであって生徒自身の評価は高校でしかしていません。実際に入試があると言っても形式ばかりのケースが多いです。この様に考えれば推薦基準を高校毎に変えることは理解できますが、枠自体の有無や人数に差があるのは不公平かもしれません。

ただし、先を考えることができる中学生であれば大学受験の指定校数も視野に入れて行動しているので今更、なくすことはできないでしょう。

【問題点③ 指定校推薦入試で選考漏れをした場合】

最初から指定校推薦入試で大学進学を考えている高校生は多くいます。しかし、推薦枠の有無や校内選考は高校3年生の8月~10月でないとわかりません。では、次のようなケースの場合はどうすれば良いのでしょうか?

  • 希望の大学・学部に推薦枠がなかった(基準が満たしていなかった)
  • 推薦枠以上の希望者がいたため校内選考で落選する可能性がある

この2点が非常に大きくないでしょうか。まず、希望している大学や学部があると思っていたが、蓋を開ければなかった場合もあるでしょう(*単純に基準を満たしていなかった)。そうすると、一般入試に変更するにしても高校3年生の9月頃から受験勉強を始めて間に合いますか?結局は、妥協的に推薦枠がとれる大学を選択している可能性があります。

また、推薦枠以上に希望者があった場合はどうしますか?自分の評定が4.5で頑張ったつもりでも相手が4.8だった場合はどうしますか?これも一般選抜に切り替えて頑張れと言いたい所ですが、指定校推薦入試の予定であった生徒が受験生に戻ることは気持ちの面で難しいでしょう。結果、妥協する可能性もあります。

確かに、指定校推薦があると考えずに受験勉強をしておきなさいと簡単に言うことができますが、その辺りはやはり人間ですから指定校推薦と考えれば必死に勉強を続けることは難しいでしょう。

結果として、思わぬところで進路変更を余儀なくされます。

結局、指定校推薦は誰のため?

指定校推薦入試は青田買いの側面は否定できません。難関大学でも過去の実績を理由に偏差値が高い高校に推薦枠を与えていますが、受験勉強をしていなくても基礎学力が高い可能性があるため人材確保(定員確保)で有効でしょう。そもそも、単純に人材を見極めるなら総合選抜型入試で合格させれば良いわけですから、実質的に入学者の選考を高校に任せている点は疑問があります。ただ、高校生にとって受験勉強をせずに早期に進学先を確保できる点は魅力的です。双方がWin-Winの関係であるため今後も実施されるでしょう。ただ、高校生の皆さんは「もし」を考えて行動しておいた方が良いでしょう。

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