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東京都の中学校英語スピーキングテストから考えるスピーキングが重要?リーディングが重要?

目標点を考える

はじめに

東京都で高校入試で初めてスピーキングテストが実施されました。大きな問題はなかったと発表されましたが、15分~20分の試験で約3時間の拘束時間がるなど改善点が多くある内容となりました。そもそも、スピーキングテストは必要なのでしょうか?従来の英語教育は効果がないのでしょうか?

英語教育の目的を考える

従来の英文法を中心とした英語教育では意味がないと批判的に述べている人の多くいます。では、今回の様にスピーキングを英語教育の中心にすれば効果があるのでしょうか?恐らく、どちらも英語教育の面では多くの変化がないのではないでしょうか?

まず、前提として英語教育を学習する理由について考えてください。立地面でも人数面でも日本人が多く接する外国はアジア圏内になります。中国や韓国、東南アジアとの交流は今後も増えていきます。そのため、これからの社会で必要なことは異文化交流をする態度であるため英語だけを勉強すれば良いと言うわけではありません。英語が話せるのはアジア圏では一部の人間であり、それもお互いにネイティブほど使い分けはできません。そのため、ビジネスなどの契約などでは中途半端な語学力は不利益になる場合があります。

また、スピーキングをすれば英語での会話は以前よりもできるでしょう。でも、英語教育の目的は日常会話をすることなのでしょうか?ビジネスや学術分野で活躍する人材を育成するためではないのでしょうか?例えば、日本語で会話できるのは何歳ぐらいですか?小学生低学年であれば物語なども言えるでしょう(作れるでしょう)。では、その子どもたちが大学で学習するような日本語を理解できるでしょうか?もちろん、理解できません。そのため、スピーキングをすれば英語の理解度が上がるは単純な考えであり、英会話をする機会が少ない中でスピーキングを重視する必要もない様に感じます。

まず、どの様な人材を育てたいのかをもう1度意識する必要があります。単に、試験を導入しただけでは意味はありません。英検でさえ、その程度の英語力で合格できるんだと思おうことも頻繁にあります。

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英語だけが能力が低いわけではない

大前提が間違っていると感じるのは、英語力がないだけではない点です。そもそも、国語や数学、社会など多くの科目で理解度が高いわけではありません。単純に、全人口の20歳の人に「分数の計算」「都道府県名」「化学反応式」「現代文」のテストをしてみてください。恐らく、散々な結果になると思います。実際に、大学の在校生を調べた結果小学3年生程度の計算能力だった場合もあります。そのため、全ての科目で学力が不足しているのは確かです。

そもそも、大学受験の一般選抜型で進学する生徒が半数程度である段階で高卒生の約4分の3は筆記試験を受けずに大学・短大・専門学校・就職をしているのが現状です。そのため、英語だけをピックアップして英語力がないと嘆いている場合ではありません。どの科目も学力が不足しており、変えるべき内容は入試制度や進級制度ではないでしょうか

もちろん、高学歴な大学生であっても英会話ができない傾向にありますが、単純に英会話を必要とする機会が少ない点です。政府が留学などの費用をするなど積極的に海外へ留学させれば良いのですが、他国の留学生の受け入れの方を優先している傾向があります(*しかも、英語圏ではない学生が多い)。そのため、英会話を必要とする機会が少ないのであれば力になりません。そもそも、必要になれば誰もが必死に英語を身につけます。これは他の言語でも同じでしょうが、必要に迫られていないから必死に身につけようとしないだけです。でも、なぜ国際社会で通用する英語力を全ての子どもに求めるのでしょうか?

正直、今回のスピーキングテストでかかる費用を国際社会で通用する学力を目指す人材を育成するために使用した方が良いのではないでしょうか?約7万人以上が受験をした試験で1人で3000円の費用がかかっているなら総額2億円以上がかかっています(*実際にはもっと飛鳥がかかっているのでしょうが)。それより、東京都の上位200名に1年間無償留学(*年間費用200万円として)させる方が効果的な気がします。

始まったものは仕方がないですが、小中学生向けの教材を販売しているベネッセが運営するのも疑問ですが…。結局、中学生の負担だけが増えることになるかもしれません。

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