正月から受験勉強する必要性はあるのか?

年末になるとニュースなどでは受験生が最後の追い込みとして特別講習に参加している姿が報道されます。もちろん、正月まで受験勉強する姿を否定的に考える人も多くいます。「正月ぐらいは勉強を休んでも…」「急にそんなに詰め込んでも意味がない」「塾が儲けたいだけ」など否定的な意見も目立ちます。では、実際には正月まで勉強する必要があるのでしょうか?

年始・年末の数日だけ勉強しても受験レベルでは学習効果はあまりありません。定期試験などの範囲が狭い内容であれば短期集中型の勉強は効果的かもしれません。ただ、受験勉強になると学習範囲が広いために短期間で成績が急上昇することはありません(*それができるなら、早くしておけばよい)。ただし、イベント的ではあるが、受験勉強の気持ちを高めることができることができなら一定の効果は認められる。

一方で、正月ぐらい受験勉強を休んでも問題ないと考えるのは間違いかもしれません。なぜなら、高校生の場合は入試まで1ヵ月もない状態で気持ちをOFFにすることが危険な場合があるからです。まあ、中学生の場合は入試までは1ヵ月以上先ですが、始業式直ぐに実力テスト、模試、学年末試験と続きます。そのため、気持ちを完全に受験勉強から離したくないことが本音です。では、理想的な正月の過ごし方は何でしょか?

高校生の場合は年末・年始に関係なく受験勉強を同程度は継続して欲しい。なぜなら、入試直前でリズムを壊すことが一番恐ろしいからです。順調に学力を伸ばしてきたはずが、いつもと違う生活をしたことで急にリズムが崩れて点数が落ちることがあるからです。例えば、社会人であってもGW明けに仕事に行くのが楽しみと感じる人は少ないでしょう。同じように、受験生も勉強の気持ちを一回切ってしまうと元に戻すのに時間がかかる場合があります。もちろん、これは杞憂に終わることも多いかもしれませんが、ここまで勉強を頑張った受験生であれば後悔したくないと考える場合が多いと言えるでしょう。

中学生の場合は家庭の事情に合わせて勉強量を調整すれば良い。中学生であっても受験が直前を迎えますが1ヵ月程度の期間があります。そのため、正月の前後に勉強を詰め込んでおけばそれほど影響がないでしょう。ただ、時間を持て余しているなら勉強すべきでしょうが、まずは家庭の予定に合わせて行動しても問題はありません。実際に、中学生の場合は受験勉強に費やす隙間時間は多くあります。そのため、バランスを持って行動すれば十分でしょう。

以上のことを考えれば、今年度で言えば当塾では12月30日~1月3日までは通常授業を休講にして希望者の自習対応にしています。特に、1月1日~3日は高校生向けに開いています。高校生の場合はいつも通り勉強しないと不安になることもあるため、いつも通りを意識しています。また、塾が開いているから中学3年生も希望すれば勉強できるようにはしています。昨年度は高校3年生だけが勉強していましたが、今年度は中学生でも何人かは1日から勉強しに来ているので感心します。ちなみに、これらの年末・年始に塾を開いていますが講習料は発生していません。そのため、来年度も実施するとは保証できません。ただ、受験生が勉強しないと不安になる気持ちを解消して本番に全力を尽くせるようにすることが狙いにあります。

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