出版社 | 旺文社 |
価 格 | 1210円 |
難易度 | 共通テスト~早慶・MARCH・関関同立 |
ページ | 511ページ |
特長は「でる順」だけではありません。「一語一義」主義により重要な意味をまず覚えることが出来ます。そして繰り返し学習することで次第に複数の訳を覚えることになり難関大学に対応する語彙力を身につけることができる。
まず、注意していただきたいのが大学受験の勉強を始めたばかりの時期に『Target1900』から始めないようにしてください。
『Target1900』は難関大学まで対応しているため、基礎的な単語が掲載されていない場合があります。そのため、『Target1900』に拘ってワンランク下げた単語帳を先に薦めることを嫌がった受験生は問題演習時に苦労している姿を見ています。そのため、下記を参考に押してください。
最終的には『Target1900』と『Target1000英熟語』を繰り返し使用しますが、まずは自分の実力に合った単語帳から選んでください。
参考書のレビューを読めば『Target1900』に対して賛否両論が書かれています。ただ、どの単語帳にも賛否が分かれていますが、『Target1900』の批判的な評価には機械的に覚えていく点に不満を感じている受験生も多いようです。残念ながら、英文の中で活きた英語ではなく、効率よく語彙力を増やすことを目的である参考書という点は否定しません。しかし、大学受験で語彙を増やすことは必要であり、長文読解を通して活きた英語を学べば良いから問題ありません。
偏差値40台の受験生は、動詞が活用したり、三人称単数のsがつくだけで単語を覚えられなくなります。そのため、まず語彙の基本形を覚えていくことが大事です。
『Target1900』は段階的に習熟度を高めながら語彙力を増やすことに優れた教材です。ただ、それを上手く活用していない受験生も多いため誤解されやすい教材でもあります。
語彙力不足で『Target1900』を取り組むと時間がかかり効果的な学習にならない。そのため、『Target1900』の前に『データーベース3000』を取り組んだ方が良い。
『Target1900』の1~1500(共通テストレベル)の中で『データーベース3000』と重複する単語は800超は存在するため、無理なく『Target1900』の勉強ができる。
ただ、中には単語が重複するなら無駄と考える受験生がいるが、それは間違いである。『データーデース3000』は必要最低限の語彙力(意味)を身につける目的にあるのに対して、『Target1900』は知識を深めるために使用される。
受験に不安を感じている受験生は騙されたと思って1度取り組んで下さい。
①第1段階・・・1~800までの単語
②第2段階・・・1~1500までの単語
③第3段階・・・1~1900までの単語
まず、最初に全ての範囲を取り組もうとする必要はない。3つの段階で取り組めば、効果的な学習ができる。また、志望校を上げることも下げることも容易である。
①第1段階(1~800)
この範囲は、『データーベース3000』と並行して『Target1900』に取り組む様にしよう。
目安とすれば、『データーベース3000』をLev4~5を1つづ見直ししながら、『Target1900』を100個単位で進めていけば良い。『データーベース3000』を仕上げていれば、1~800の単語は半分以上は重複しているため比較的負担がなく覚えることができる。
反復復習することで、基礎的な語彙力を身につけることができる。
②第2段階(1~1500)
この段階に入ると、『データーベース3000』は卒業して、『Target1900』と『英熟語ターゲット1000 』を並行して取り組むことにしよう。
このレベルであれば、共通テストや日東駒専・産近甲龍レベルの大学の語彙力に到達する。特に1~800は反復復習しながら、801以降の単語を100個単位で覚えていくことが大事である。
③第3段階(1~1900)
この段階は、上位国公立大学・GMARCH・関関同立を受験する場合は必ず覚えておきたい単語である。長文読解中の出題頻度は少ないが、設問中に鍵となる単語が掲載されている。
余裕があれば、1~1900を通しで反復復習すればよいが、入試まで時間がない場合は1~1500と1501~1900を2つに分けて反復復習した方が良い。難関大学であっても1~1500の単語が頻出のため優先して定着をさせる。
3段階に『Target1900』を分けることで、中堅私立大学・共通テスト・難関大学に対応できる語彙力を獲得することができる。ただし、その基礎となるのは『データーベース3000』に取り組んでいるから可能となる。
まず、『Target1900』をご覧いただいて、どの様に覚えればよいかわかりますか?
まず、覚えるない内容は…
create → ~を創り出す(赤字の意味の所)
まずは、意識して覚えるのは1つの単語で1つの意味で十分である。もちろん、余裕があれば2~3の意味を覚えればよいが、取りあえず赤字の意味を覚える。
単語を覚える際に、発音を気にする受験生がいるがリスニングほど英文で覚えた方が良い。もし発音が気になるならアプリをダウンロードすれば良いが、まずは語彙力をつけることを優先する。
また、単語を書いて覚えようとする受験生がいるが時間の無駄である。どうしても覚えられない単語は書いたら良いが、それ以外の単語は見て、意味が分かれば問題がない。そもそも、英文・英単語を書く必要がある大学は少数であり、難関大学を受験しようとする受験生であれば何度も復習しているため書かなくても覚えている場合が多い。
~補足~
英単語を見て、意味がわかれば良いという指導は英語科の教員からすれば文句があるだろう。ただ、偏差値40台・50台の高校生の特性に気がつかなくてはいけない。このレベルの学力層は語彙力が徹底して不足しているため、何はともあれ語彙を増やすことを優先する必要がある。ある日、リスニングを強調している教員の授業で生徒たちが向き合って英単語を発音していた。ネイティブの発音と違う単語を話して、聞いて何の価値があるのだろうか?リスニングを強調する割に何がしたいの?と思った。一方で、語彙力を増やした方がリスニング力がついていた。要は、語彙力があれば英文を多く読める(英文のリスニングを聞く機会が増える)ため、リスニング能力も高まっている。
まず、マーカーを引いて欲しいのは、
consider A ( to B ) AをBと見なす
この様な頻出熟語に対してマーカーを引いて欲しい。
ただし、『Target1900』を読み始めた頃は、意識的に覚える必要はない。最初の頃は『データーべース3000』で熟語も取り組んでいるし、単語を覚えることに集中したい。しかし、マーカーを引いておけば、何回も復習をする際に次第に意識の片隅に残り覚えていける。学力を伸ばす受験生は次第に視野を広げることができるためマーカーを引いていることが有効になる。一方で、視野が狭い受験生は意識的にマーカーを見ても良い。これは次のステップになった時に役立つ。
派生語の覚え方であるが、単語の意味から類推できない単語にマーカーを引く
consider ~と見なす:~について考える の単語(派生語)を見てもらえば
considerable かなりの
一般的に使うconsiderからは想像できない派生語になっている。この様な単語は空欄補充問題などで出題されることが多いため、マーカーを引いておこう。また、considerは『データーベース3000』では~を考えるの意味で掲載されているため、赤字ではないが覚えた日本語の意味はマーカーしておこう。
あくまで、単語の意味から類推できない派生語を優先して覚える
最終段階は、問題演習を通して、わからなかった意味や派生語をマーカーや書き込みをしていこう。そうすると問題演習をすればするほど、単語帳の情報量は増えていく一方で、読み込んでいくため完成度が高まる。
実は、ここまで勉強して始めて単語帳が効果があったかどうかを痛感することができる。
最初から、全てを覚えようとしても続かないため、少しづつステップを上げていく必要がある。私自身の指導では、単語帳と合わせて英文読解を進めていき語彙力を高めている。
正直、例文を使って何かをすることは無い。ただ、例文で1つ1つ訳をさせて文型を理解させていったこともあるが、文型を理解させなくはいけないレベルの生徒にとって難易度が高い文が多い。そのため、わからない単語や使い方が不明な単語の使用例を見るための参考程度で構わない。
同様に、アプリも英語学習を学ぶ楽しさを得ることができるため、単語学習が躓いた時に気分転換で使用したら良い。ただし、基本は紙ベースの方が効果的である。