出版社 | Z会出版 |
価 格 | 990円 |
難易度 | 中学生範囲~高校1年生 |
ページ | 288ページ |
入試基礎単語約700語を掲載しており、中学生・高校生1年生程度から取り組める内容である。ただ、単語帳として活用するのではなく、長文読解の教材として活用したい。
語彙力レベルでは中学生~高校生1年生程度のレベルであり、語句も700語程度しかない。そのため、本書を1冊仕上げても受験勉強の準備段階程度の語彙力しか身につかない。そのため、単語帳としては『データーベース3000』のLev1~Lev3程度の内容のため、『データベース3000』を取り組んだ方が良い。
・大学受験の参考書を評価してみる(英単語編)『データベース 3000 基本英単語・熟語』
しかし、『速読英単語 入門編』は長文読解の練習に適した教材であり、語彙力を深めるためにも取り組んだ方が良い。
収録されている単語は超基礎レベルの内容であり、偏差値45未満程度の高校に在学している高校生にとって適した教材である。
ただ、上記の「失敗せず大学受験に効果的な英単語帳を選ぶ」では『英単語・熟語ターゲット1100』を紹介しているが、理由は英単語の発音がカタカナで振られている点が違う。
音で覚えることを目的に考えれば、英単語の発音をカタカナで振りがなを書く必要はないが、問題は本書を取り組む受験生は英語が苦手である。
偏差値40前後の高校生がリスニングしながら単語を覚える程度の根気はない場合が多い。そのため、単語帳は語彙力を増やすことだけに集中した方が良い。
共通テストになりリスニング・リーディングが重要視されており、速読が求められている。それにも関わらず、高校現場や勉強法に関する本を見れば英文法を重視しすぎる点がある。もちろん、長文読解には最低限のコツがあるが、語彙力さえあれば長文読解を勧めていけばよい。
長文読解は英単語・文法の確認ができるだけでなく、速読力やリスニング力を鍛えることができる。
1日1題でも英文を読むだけで英語の能力は格段に上がる。
200字程度から400字程度の長文が掲載されている。そして、この語彙量の問題集は少ないため1冊購入すれば多くの問題に取り組むことができる。
英文自体は難しい内容はなく、一般的な物語が多く非常に読みやすい。1題につき数分~10分程度で読み終えるため、隙間時間に取り組める内容である。
要は、英文を読むことに慣れていない高校生が自然と英語を読むことができる。
『速読英単語 入門編』は単に全訳をして終わりではなく、スピーキングをしてみよう。1~2分で読み終えるので3回ぐらい繰り返しスピーキングしていくと次第に読むスピードが上がっていきます。一方で、音声を聞きながらスピーキングを続ければリスニング能力も高まります。
そのため、自分の目標に合わせて、何を取り組むかを選択してください。
『速読英単語 入門編』は英語の苦手な受験生相手に取り組んできましたが、直接英文解釈を伝えてきましたが、残念ながら参考書のみで学習する受験生にはそれができません。そのため、この教材は英文を慣れるための教材として考えて、細かい英文解釈は別の教材と並行して取り組んだ方が良い。