出版社 | アルク |
価 格 | 1,540円(税込) |
難易度 | 中学生~高校1年生レベル |
ページ数 | 172ページ |
速読を目的とした参考書であるが、知名度の低さで評価されきれていない参考書である。英文で使用される語彙や内容は中学生でも対応できる問題集のため『基本英単語・熟語ターゲット1100』程度の語彙力で対応できる。または、『データーベース3000(DateBase3000)』のLev1~Lev3程度の語彙力で十分である。
本書は速読をするための教材と考えて使用した方が良い。英文を早く読めれば、英単語・英文法学習が効果的になるため、早い段階で速読する能力を鍛える方が良い。
実際、受験勉強を始めてから1カ月程度で取り組むことができる長文のため、英文を多読しながら学習したい受験生にとって適した教材である。
ただし、英文の解釈は少ないため英文理解を目的にする教材ではないことを注意しておきたい。
まず第1に本文の全訳をしてください。普段指導する際は、その後に全訳した内容を直接確認しますが、自学自習の場合は解答で全訳を確認してください。
本文は300字程度の長文のため、英文を読むことが慣れていない受験生でも無理なく取り組める内容です。
第2の段階では、CDで英文を聞いてください。全訳をしているので英文の内容を理解している状況で英文を音声で読むことが来ます。これは、リスニング力を鍛えるためにおこないます。
第3の段階では、時間を測って英文を読んでください。 時間を測って繰り返し英文を読むことで、英語のリズムを身につけることができ、速読力がつきます。余裕があるならCDと並行し取り組んだ方が効率的になります。全部で25題あるので最後まで取り組めば速読の基本は仕上がります。
本書のメリットがデメリットにもなるのだが、最大のメリットは、この難易度の語彙力に比べて掲載されている英文数が多い点にある。コストパフォーマンスが良い教材であるが、一方で英語本文の解説が詳しくないため自学自習では学習効果を最大限に発揮できない。
問題のページを見ても、受験勉強を始めたばかりの高校生でも間違えることが少なく、おまけ程度である。
ただし、難解な英文法などが使用されている英文ではないので速読目的で使用するなら効果的な参考書であり、サブ教材として活用できる問題集である。
本書を使用するきっかけとなったのは、英文を読むことが遅い受験生に適した教材がないか探していた時に見つけた教材である。実際に、上記の方法で取り組んでいけば、英文を読む速度が上がっているだけでなく、本文内容が指導しやすい内容であったため読解本としても活用している。