大学受験コースで授業時間を設定していない理由

効率的に大学受験を目指す

大学受験コースでは決められた授業時間や曜日は設定はしていません。確かに、授業日数やコマ数などを記載している方が新規の入塾希望者を集めやすいかもしれません。しかし、保護者の費用負担を抑えながら学習効果を上げるために敢えて大学受験コースでは授業時間や曜日を設定していません。

まず、一般的に授業時間を増やせば増やすほど授業料負担が重たくなります。たとえ、集団授業であっても年間での授業料はかなりの金額になります。そのため、当塾のような少人数制授業(*大学受験コースでは個別対応が多い)で大学受験に必要な授業をすれば保護者負担はかなり重たくなります。また、金銭的な負担が大きいために必要な授業を受けられない(できない)ことが発生します。そのため、保護者負担を抑えながら必要な授業を受けられるようにしています。

また、授業ありきで受験指導計画を考えるのではなく、受験生1人1人の現状に応じて効果的な学習をする方法を実現するためです。高校入試までなら学習する内容に大差はないのですが、大学受験では学力、受験勉強の開始時期、志望校、受験科目、高校での学習内容などが大きく異なります。そのため、年間カリキュラムありきで受験計画することが困難になります。受験生によっては半年間で仕上げる場合もあれば、1年以上かけて仕上げる場合もあります。それを考えれば、基本的に受験生1人1人が取り組む課題が変わってきます。例えば、同じ過去問演習を実施しても解説に1時間かける必要がある受験生もいれば、10分程度でポイントを抑えるだけで十分な受験生もいます。それなら、後者の受験生は別の課題を50分取り組んだ方が効果的でしょう。もっとも、在籍数が何十人、何百人といればクラス分けして授業も可能でしょうが…。

以上のことから、曜日や授業時間を設定せずに受験生1人1人に効果的な受験勉強を実施するために取り組んでいます。

具体的に、受験生がどの様に動いているかを知ってい頂ければイメージしやすいと思います。下記の図は昨年度の受験生の動きになっています。

過去問演習になると問題を解き終えるまで60分~80分の時間がかかります。その時間は各自で取り組んでいますが、解説などは正答率に応じて時間は変わってきます。ほとんど正解しているにも関わらずに長々と解説をする必要はありません。それなら、覚えこみや復習をしてもらいます。

ただ、受験生1人1人の学力や意欲が異なってくるので、「何度も同じ間違いをする」「覚えこみが不十分」であるなら覚えこむ時間をしっかりと与える一方で、演習が必要な場合は演習中心に隙間時間での覚えこみをしてもらっています。そのため、1人1人の学習状況を考えながら状況に応じて適切な指導をしています。

大学受験コースのデメリットは学習意欲が少ない受験生は向かない点があります。もっと正確に言えば、「授業さえ受けていれば良いと考えている」「授業曜日を決めていないと塾に来れない(強制力がないと続かない)*保護者が強制力になっている場合もあります」などの場合です。これらの場合は、当塾に合うか合わないかというより、大学受験そのものに向いていないケースかもしれません。

以下は、以前の高校3年生の出席時間の内容になります。

秋頃の出席状況ではありますが、生徒によって大きく異なることがわかります。入試が近づけば生徒B・Cともに滞在時間は伸びてきますが、受験生自身の学習意欲によって「何ができるか」が変わってきます。

当たり前ですが、志望校に一般選抜で合格することを目指しているため学習意欲が低い受験生(授業さえ居れば良いと考えている受験生)にとってはメリットは少ないかもしれません。もちろん、大学受験コースに在籍しながら学習時間を伸ばしていくケースもあります。

逆に、学習意欲が高い受験生にはメリットが多いコースになります。たとえ、入塾時の学力が高くない状況(志望校がE判定)であっても学習意欲が高く、塾での滞在時間が多くなればなるほど、取り組める内容が増やせます。結果として、学力が伸ばすことができます。

結局、大学受験コースは志望校合格を目指しているので授業時間・曜日を設定せずに必要な受験指導をしています。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA