ソクトレ150 英文速読トレーニング はじめて編
お勧め度 ★★★☆☆ 速読・長文読解目的な+1評価
難易度 ★★☆☆☆ 中学3年生~高校1年生
使い勝手 ★★★★☆
使用期間 1ヵ月程度
使用方法 1日1題~2題程度
ソクトレ150 英文速読トレーニング はじめて編の5つのポイント
POINT1 早い段階で長文を読みたいときに効果的
ソクトレは小さな書店に在庫がないことが多く、あまり受験生の目に留まることはない。内容に関しても、細かな文構図の把握や問題の解説が詳しいわけではないため実際に取り組んだ経験がある受験生は少ない。しかし、この参考書は受験勉強を始めた初期に取り組める数少ない参考書である。よく、文法や英文解釈を重視しすぎるために長文読解を後回しにしている場合が多いが、このことに関して疑問である。なぜなら、共通テストは英文の量がセンター試験と比べて大幅に増えている・難関私大大学では800字程度の長文読解があるため早い段階から長文読解を進める方が良い。この参考書は難しい単語を使用しておらず、文の構図に関しても段階的に難易度が上がるため無理なく長文を読めていける。そもそも、文章を読めれば英語に対する拒否感はなくなる。文法ばかり進めて規則ばかり教えるより、まず読んでいく教材として適している。
POINT2 まず英文を読んで訳を確認する
長文読解を始めると、SVOだのSVCだの文型に意識がいきすぎて早い時期に長文を読むことを軽視しすぎる。ソクトレの場合は動詞(V)の位置は確認した方が良いが、CだのMだのに気をとられずに文章全体を読んでみよう。その後に、解答で訳を確認して自分の訳と模範解答の訳が大体合っているか(*話の流れが合っているか)を確認する。この時に、受験勉強に慣れていない生徒は模範解答の訳が絶対と思い込んでしまう場合があるが、あくまで大体合っていれば問題がない。この参考書は長文を読んでいくことで英文に慣れることが最善の使用方法である。
POINT3 英文を読むことでリスニング力向上
英文を読むことは文章全体を把握していくことになる。文法問題や英文解釈では短い文しか読む機会がなく、長い文章を処理する力が身につかない。そのため、リスニング力や速読を身につけるためにも早い段階から長文を読むべきである。この教材を特に重視して指導した受験生は速読に問題があったためである。次の手順で指導を続けた
① 英文全体を読ませて、日本語訳をさせる(大体合っていれば問題がない)
② CDを活用して長文の音声を聞かせる(*目で長文を追わせる)
③ 英文を時間を測って読ませる(→目標時間達成で次の問題に取り組む)
①~③を繰り返すことで、英文を読む速度が上がっただけでなく英文のリズム・音を声を発することで体に染みつかせることができたためリスニング能力の向上につながることになった。
POINT4 語彙力を増やすことを忘れずに
英文を読むには、語彙力を増やすことは重要である。ソクトレ150から次の教材に取り組むためにも長文読解と語彙力を増やすことは並行して取り組むこと。この教材は文の解説が少ないこともあり、実際に復習は重視せずに使用していた。そのため、時間の負担なく学習できる点でも有効な教材である。その浮いた時間を語彙力を増やすことに取り組むことができれば、学力を伸ばすことは容易である。