勉強の習慣化
よく書籍などで「勉強のやる気を出す方法」などの学習に関する本があります。確かに、「スモールステップで理解」「褒めることで学習意欲を高める」「暗記ではなく理解しながら覚える」など数多くの方法が紹介されています。しかし、本当に「勉強のやる気が出る方法」は存在するのでしょうか?
なぜなら、学習内容は学年が上がりにつれて難易度が上がっていきます。特に受験勉強では、右肩上がりで学力が伸びることの方が稀です。多くの受験生は壁にぶつかりながら取り組んでいく過程でわかっていくことが多くあります。その壁を乗り越えていく感覚が好きな学生もいますが、基本的には勉強は学生にとって大変なことです。実際に、大学進学者の半数が筆記試験がない推薦入試での進学を選択していることから、避けられるなら勉強を避けたいのは仕方がないかもしれません(*社会人の場合は、極論で言えば、サービス残業・休日出勤を喜んでしてくれる社員にするための方法を探している感覚かもしれません)。
では、そもそも学習意欲が高い学生は別として、学習意欲が高くない「勉強のやる気」を出す方法は、まずは、「目標を定める」「学力に合った内容を取り組む」のどちらかが多いでしょう。まず、〇〇大学に進学したい、テストで〇〇点以上採りたいなどの目標があれば勉強に取り組みやすくなります。もちろん、目標までの道のりが長い場合もあり、やる気が上下することはありますが取り組んでいけます。また、学力に合わない教材を使用しているケースがありますが、小中学生であれば教科書レベルを軸に学習すれば問題はないでしょう。高校生の場合は何を取り組むかは非常に大事になります。実際に、高校で取り組んでいる内容が生徒の学力層と不一致している場合もあり、その場合は時間をかければかけるほどやる気がなくなります。これら2つの点を注意するだけで学習意欲は大きく変わるでしょう。
しかし、最も重要なことが勉強を習慣化することです。極端なことを言えば、家庭学習がまったくできない学生の場合は椅子に座って机に向かうことから始めます。そこで、携帯電話をしても漫画を読んでも良いのですが、勉強の姿勢になることから習慣にした方が良いケースもあります。一般的には、塾に通う、自習室を利用する、宿題をする等のことを最初は大変でも習慣化すれば、それが当たり前になってきます。実際に、友達と話さないと勉強できない学生(*音楽を聴きながら、携帯を触りながら)であっても、継続していくと静かに勉強することが当たり前になってきます。そのため、外的な要因での勉強のやる気は浮き沈みがあるが、習慣化した勉強は継続性がある。例えば、大学受験コースに在籍している3年生であれば当たり前の様に週6日(塾が開いてる日)は時間通りに勉強しに来ます。そのため、中学生であればテスト前(小テスト、定期試験)に勉強する、〇〇点以上はとる、塾に〇〇日通うなどが当たり前になれば成功ではないでしょうか?
勉強をしてこなかった高校生が難関大学を目指して頑張ることも可能ですが、それは目標があるから継続できるだけです。まだまだ進路が曖昧な段階であれば早い段階からの学習の習慣化を目指した方が良いでしょう。
